茶話指月集は、何話なのかという課題
2023年 02月 26日
過去に、「茶話指月集は、全58条」という記事を書き込みました。
先日、淡交社『現代語でさらりと読む茶の古典 茶話指月集、江岑夏書』を漸く入手しました。大変参考になり、有難いことです。一方、江岑夏書については、今後この本を基に再読できるかと思うと楽しみです。
それはさておき、
茶話指月集については、谷端昭夫氏の解説では、収録茶話は本編が62話、付記が45話とあります(p107)。この本では、■のしるしが氏の言う本編数と思いますが、どうも59しかないようなのです。岩波文庫(熊倉氏は58条と言及)と本文を比較してみると、淡交社本は岩波本の46条が2ツに分かれ、それで+1のようです。
一方、東洋文庫本を見ますと、57話のようです。岩波本と比べると、岩波の30話、31話が合体して、1話分になっています。
次に、付記に関しては、「附り」のあるものは29話。但し、附りがまた複数の話の場合もあります。私の数え方では先月は36話、この何日かで読み直し数え直してみると50話。我ことながら相当いい加減な読みです(苦笑)。ゆっくり読み直してみようと思います。
又、村井康彦氏が、本編が何話であると書いたものを目にしたように思いますが、今引用できません。
何れにせよ、元禄時代のものですから現代表記とは違います。句読点の存在も不明ですし、行替えも翻刻者の判断であったろうと思います(版本は見ていません)ので、どれが間違いとか正しいということ無いです。
以上、煩瑣なお話しを失礼しました。「数なんていいじゃないか、問題は本文の内容でしょ」と思われる方も多いと思いますが、以前に書いたように、私としては、番号を同定した上で引用したい、というだけです。ご勘弁ください。
最期に、数える単位は「条、段、章? 何が相応しい言葉のか」と定まりませんでしたが、谷端氏のいう「話」はいいですね。何せ、茶話ですから。上記では、混在して書きましたが、今後私は、話で統一したいと思います。