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美丈夫・鈍翁益田孝の自伝

長井実編「自伝益田孝翁伝」中公文庫、1988年

財界の大立者の自伝。
世の変化にもまれながら(明治維新を体験)成長する、一人の男
の物語として読んでも楽しい。
登場人物は、綺羅星のごとく輝く財界の猛者が出てくるので、
その意味でも面白い。

後半は、お茶関係の話が増え、楽しい。つくづく幸福な人だった
と思う。
この本には関係ないが、熊倉功夫氏によると、昭和12年の税制改正
以前は、サラリーマン社長とて莫大な財産を手に入れることが出来、
文化財級のお道具をそろえることが出来た、というのだ。
今の経営者とは、その意味で環境が全く違う。
それで、この本のようなことが可能であったのだろう。

ところで、鈍翁というと、あの立派なあご髯と温和な笑顔がトレード
マークではあるが、意外な素顔が出ている。
冒頭に写真頁があり、その17歳、23歳頃の顔がなんともほどが良い。
その顔を見るだけでも立ち読みの価値があるかも(笑)





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Commented at 2008-10-25 12:26
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 夢庵 at 2008-10-28 10:01 x
土曜日に畠山記念館に久しぶりに出かけました。
現在増田鈍翁の特別展が開催されております。
たまたま2時前に着いたので、2時からの列品解説を
聞くことが出来ました。
自作のものやゆかりのものなどだ様々にあり、詳しく
解説していただいたのでよくわかりました。
非常に参考になりました。

その後、日本橋にまわり高島屋で開催されていた
「江戸・東京の茶の湯展」を拝見しました。

Commented by tamon1765 at 2008-11-01 11:22
今日、日本橋高島屋「江戸・東京の茶の湯展」へ行く
つもりです。
田舎暮らしに憧れる日々ですが、東京に住まいする
特典は良いものを目にすることが出来易いことなのか
ナア、と思い目一杯見ることにしようと思い直して
います。
余り賑わってないことを望むばかりです。
by tamon1765 | 2008-10-24 07:02 | 明治期以降の茶人 | Trackback | Comments(3)

お茶、その他についての、極く私的なブログ


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