江岑夏書 6(四方釜)
2007年 05月 06日
私の勝手な読みは、こちらをどうぞ:
被申候、ふたハからかね、しかいのやうに上へたかきふた
也、此ふた宗恩御ほり出被成候、則其ふたあわせ、紙形御
形 丸 好
也、此ふた宗恩御ほり出被成候、則其ふたあわせ、紙形御
形 丸 好
切候、紙形ニハ六寸四方と書付、かたまろくよくこのミ候
ハてハなるましく候、少と書付、易印判在之、此形少ニ尤
佐瀬石見
在之、表具致、釜ノ対ニ被成候処、中間にさせいわミと申
人へ少御やり候、右之事旦能切々御咄ニ候、扨、毛利甲州
江岑 鎖
殿茶之湯宗左参候へハ、くさり間ニ此紙形の墨跡懸ル、今
日宗左二見せ候ハんと存、懸候と甲州被仰候、内々宗且咄
ニ少もちかい不申候、表具ハかミ表具ニ候、扨又、右之紙
形ニ而少、釜や弥介とやらん申候ニいさせ被申候へハ、か
たまろくの所、少、氣ニ不入候て、九ツとやらんいさせ候、
悪 打ち割
一ツ一ツあしきとて、たい所ニ而うちわらせ候、わりてハ
五助ニ而御座候、あるとき、七ツ八ツめノ釜、大かたニハ
御座あしきとて、またわり候へと五介ニ被仰候所、其釜五
(か力)(こカ)
介こしかまり候とて、とりておき申候、たたいま宗左ニ在
之釜、八ツめノかま也、大形九ツめノかま二よくに申候、
科
七ツめのかまハ山しな宗甫在之候、九つめノ釜、少切形ニ
よく似申候とて秘藏ニ候、尤易も御覧可有候、其釜旦ニ而
風炉白在ニ而秘藏候処、後藤少齋京へ隙ニなり候て上り、
旦へ茶熱心ニて、易流候とて、釜もらい申候、代銀百貫れ
い越申候、四方釜ノ根元ニ候、扨、宗左方御座候釜八つめ
ノ釜ニ而候、尾州様ニ聖庵と申医師御座候、此人京ノ人ニ
而旦へ年來熱心候四方釜ノ由被申候、五介所ノ釜取候て、
聖庵へ遣し被申候、礼ニ銀子上せ候、扨、右之四方釜、少
齋へ参候後、聖庵へ宗左申候て、釜所望致、又聖庵へ銀子礼
ニ遣申候、五介と申候ハ、法体被致候てハ、宗助と申候、
少被召遣候者ニて候、細工・料理致候、
ハてハなるましく候、少と書付、易印判在之、此形少ニ尤
佐瀬石見
在之、表具致、釜ノ対ニ被成候処、中間にさせいわミと申
人へ少御やり候、右之事旦能切々御咄ニ候、扨、毛利甲州
江岑 鎖
殿茶之湯宗左参候へハ、くさり間ニ此紙形の墨跡懸ル、今
日宗左二見せ候ハんと存、懸候と甲州被仰候、内々宗且咄
ニ少もちかい不申候、表具ハかミ表具ニ候、扨又、右之紙
形ニ而少、釜や弥介とやらん申候ニいさせ被申候へハ、か
たまろくの所、少、氣ニ不入候て、九ツとやらんいさせ候、
悪 打ち割
一ツ一ツあしきとて、たい所ニ而うちわらせ候、わりてハ
五助ニ而御座候、あるとき、七ツ八ツめノ釜、大かたニハ
御座あしきとて、またわり候へと五介ニ被仰候所、其釜五
(か力)(こカ)
介こしかまり候とて、とりておき申候、たたいま宗左ニ在
之釜、八ツめノかま也、大形九ツめノかま二よくに申候、
科
七ツめのかまハ山しな宗甫在之候、九つめノ釜、少切形ニ
よく似申候とて秘藏ニ候、尤易も御覧可有候、其釜旦ニ而
風炉白在ニ而秘藏候処、後藤少齋京へ隙ニなり候て上り、
旦へ茶熱心ニて、易流候とて、釜もらい申候、代銀百貫れ
い越申候、四方釜ノ根元ニ候、扨、宗左方御座候釜八つめ
ノ釜ニ而候、尾州様ニ聖庵と申医師御座候、此人京ノ人ニ
而旦へ年來熱心候四方釜ノ由被申候、五介所ノ釜取候て、
聖庵へ遣し被申候、礼ニ銀子上せ候、扨、右之四方釜、少
齋へ参候後、聖庵へ宗左申候て、釜所望致、又聖庵へ銀子礼
ニ遣申候、五介と申候ハ、法体被致候てハ、宗助と申候、
少被召遣候者ニて候、細工・料理致候、
<R4.4.22>私の読みへのリンクを追加設定。
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夢庵
at 2007-07-01 16:26
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逢源斎書
四方釜之事、少望ニ而易へ被申、紙形切候て、旦へ則
渡し被申候、ふたはからかね、しゆかいのやうニ上へ高
キふた也、此ふた宗恩御ほり出し被成候、則其ふたあわせ、
紙形御切候、紙形ニは六寸四方と書付、かたまろく能この
ミ候ばてはなるましきと、少と書付、易印判在之、此紙形少ニ
尤在之、表具致、釜之ツいニ被成候處、中比ニさせいわみと
申人に少御やり被成候、右之事旦能〃切〃御咄ニ候、扨毛利
甲州殿へ茶之湯ニ宗左参候へハ、くさりの間ニ此紙形之墨蹟
掛ル、今日は宗左ニ見せ候半と存、掛候と甲州被仰候、内〃
宗旦咄ニ少もちかい不申候、表具は紙表具ニ候、扨又右之紙
形ニ而、少釜屋弥介と哉らん申候ニいさせ被申候へハ、かた
まろくの所少気ニ不入候へて、九ツと哉らんいさせ候一ツ一ツあしきとて、たい所ニ而ウチワリ候、わりては五介ニ而御座候、あるとき七ツ
八ツめノ釜大かたニは候へ共、あしきとて又わり候へと五介ニ被仰候
所、其五介畏候とて、取て置候、たた今宗左ニ在之釜、八ツメの釜な
り、大形九ツめの釜ニ能に申候、七ツめの釜は山しな宗甫在之候、
四方釜之事、少望ニ而易へ被申、紙形切候て、旦へ則
渡し被申候、ふたはからかね、しゆかいのやうニ上へ高
キふた也、此ふた宗恩御ほり出し被成候、則其ふたあわせ、
紙形御切候、紙形ニは六寸四方と書付、かたまろく能この
ミ候ばてはなるましきと、少と書付、易印判在之、此紙形少ニ
尤在之、表具致、釜之ツいニ被成候處、中比ニさせいわみと
申人に少御やり被成候、右之事旦能〃切〃御咄ニ候、扨毛利
甲州殿へ茶之湯ニ宗左参候へハ、くさりの間ニ此紙形之墨蹟
掛ル、今日は宗左ニ見せ候半と存、掛候と甲州被仰候、内〃
宗旦咄ニ少もちかい不申候、表具は紙表具ニ候、扨又右之紙
形ニ而、少釜屋弥介と哉らん申候ニいさせ被申候へハ、かた
まろくの所少気ニ不入候へて、九ツと哉らんいさせ候一ツ一ツあしきとて、たい所ニ而ウチワリ候、わりては五介ニ而御座候、あるとき七ツ
八ツめノ釜大かたニは候へ共、あしきとて又わり候へと五介ニ被仰候
所、其五介畏候とて、取て置候、たた今宗左ニ在之釜、八ツメの釜な
り、大形九ツめの釜ニ能に申候、七ツめの釜は山しな宗甫在之候、
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夢庵
at 2007-07-01 16:26
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(続き)
九ツめの釜、少切形ニ能似申候とて秘蔵ニ、尤易も御覧可有候、後藤
少斎京へ隙ニなり候て上り、旦へ茶熱心ニ而易流候とて釜もらい申候、
代銀百メ礼ニ越申候、四方釜之根元ニ候、尾州様ニ壁庵と申いしや御
座候、此人京ノ人ニ而旦へ年来熱心ニ候、四方釜之由被申、五介所之
釜取候て、壁庵へ被遣候、礼ニ銀子上り申候、扨右之釜、少庵へ参候
故、壁庵へ宗左申候へて釜所望致、又壁庵へ礼ニ銀子遣候、五介と
申候は法体致候而宗助と申候、少ニ召連候物ニ而候、細工、料理致候
九ツめの釜、少切形ニ能似申候とて秘蔵ニ、尤易も御覧可有候、後藤
少斎京へ隙ニなり候て上り、旦へ茶熱心ニ而易流候とて釜もらい申候、
代銀百メ礼ニ越申候、四方釜之根元ニ候、尾州様ニ壁庵と申いしや御
座候、此人京ノ人ニ而旦へ年来熱心ニ候、四方釜之由被申、五介所之
釜取候て、壁庵へ被遣候、礼ニ銀子上り申候、扨右之釜、少庵へ参候
故、壁庵へ宗左申候へて釜所望致、又壁庵へ礼ニ銀子遣候、五介と
申候は法体致候而宗助と申候、少ニ召連候物ニ而候、細工、料理致候
by tamon1765
| 2007-05-06 16:51
| 『 江岑夏書 』
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