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茶筌の正面


角川茶道大辞典をめくっていたら、私にとってちょっと驚く

ことが書いてあった。

「一般的には編糸の結び目を茶筌の正面とするが、茶筌師

は芽のあるほうを正面とし、宗徧流や大日本茶道学会でも、

そのように茶筌を扱っている。」(p886


にやら複雑な心境になった。

というのも、私は、茶筌の正面は緒の結んだところと堅く

思い込んでいて、お点前でも常に気にしていた。

「水差しの前にお薄器と茶筌の置き合わせる際は、お薄器

を正面に置くように、茶筌も緒の結び目を正面にしないと

いけない。」と。

「特に茶筌とうしをした後、茶筌を置き合わせの位置に戻す

時がポイントだ。」と。

しかし、今その根拠が絶対というわけでもないことが分かっ

たのだ。


お稽古で、先生が「それほど気にしなくていいですよ」と

やや苦笑交じりに仰ったことがあった。無理に結び目を

正面にしようと、私の右手の動きの不自然さが目に余った

のだろう。

しかし、このことから、一応結び目が正面ということを

先生も認めておられた、と考えうる。

但し、逆に、結び目を正面にするようにとのご指導は弟子に

対して一切なかった思う。(ちなみに、置き合わせ時の

茶筌の正面ことで、私が他人からコメントや質問を受け

たことは、先生からの教え、この1回だけだ)。

事典でも、一般にとあるし、このままでいいのかな……

一方、田中仙樵氏が何を思い、そうしたのかも興味が湧く。


結論として、私は今後も結び目を正面と見なし、出来るだけ

そこを正面になるようお点前をするつもりだ。


皆さんはどうされていますか?

以上、極私的な考えですので、皆さんは師伝、各自の判断を

お願い致します。



by tamon1765 | 2018-09-17 16:36 | お点前 | Trackback | Comments(0)

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