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29.細川三斎は。名物の茶器数多持しとて


○細川三斎は。名物の茶器数多(アマタ)持(モタ)れしとて。其比威権
専(モハラ)なりし。加賀守堀田正盛。茶を好まれしゆゑ。何かしを
もて。御秘蔵の御道具相見したき旨を通せられけれ
ハ三斉ならはと見せ申すへきよし。やかて正盛り行れしに。丁
寧に馳走ありて後。いさ道具をと数多取出させられしハ。
すべて武具なりけれハ。正盛ハ所存に違いて不興に思は
れしかともあつく謝(ジヤ)してかへられける。後日かの何かし参りて
いかで御茶器は見せさせ給はさりけんと申上けれハいやとよ
正盛が御道具見たきと乞うるるよしそこのいはれしに
あらすや。およそ武士の家にて。何の道具と付すして単(ヒトヘ)に
道具とのみいへるハ武具ならすして何をか道具とハいふ
へきされハ茶具は出ささりしとおおせられしとそ

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【漢字】数多、相、旨、馳走、後、違、興、参、
【仮名】れ=連、

三斉の家業と趣味の区別の考え
筆者の武家的考え




Commented by tamon1765 at 2008-09-27 23:23
偏することの否定。自己の拠って立つ処を直視せよ。
by tamon1765 | 2021-08-11 11:28 | 『 茶窓閑話 』 | Trackback | Comments(1)

お茶、その他についての、極く私的なブログ


by tamon