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私は、「井筒」をどう読んだか(3)

ワキに視点を移してみよう。
先ず、この曲のワキはシテと対峙するワキではない。
更に、「観客の代表」といった単に見る人ではなく、シテの意を汲み、
シテのやり易い方へ曲全体の流れを導くワキである。
以下、具体的に見ていく。
 このワキは、諸国一見の僧と言い、長谷寺参詣を目的として登場する。
しかし、在原寺に着くと、目的地でもないはずの在原寺の由来を自ら語り
出す。そして、その〔歌〕では、『昔語りの跡訪』ふやら『妹背をかけて』
といった曲の本質に関わる言葉が、作品の冒頭から聞かれることになる。
明らかに、シテの出現を促すものといってよい。
 このことは、井筒を、他の曲と区別する。他の多くの曲では、一般に、
ワキは、「ここはどこか」「それは何か」「何があるのか」「由来は何か」と
様々な疑問を提示して、シテに語らせるものである。
 一方、この曲のワキは、シテにその氏素性を尋ねるのみである。先に
述べたように、この場所を問うことをしないどころか、自分から語り出して
いるのである。つまり、この曲では、ワキが多くの前提知識を持っている。
そして、シテへの問いかけも、畳み込むような的確さがある。余計な言葉や
横道にそれるような風情は一切無い。そのため、シテも見所も、ストレート
に主題に向かっていける。このことは、まさに「直なる」が意味する一つの
答えであろう。これも、人口に膾炙せられた伊勢物語を本説とすることのな
せる技である。

● 前後の記事
私は、「井筒」をどう読んだか(1)
私は、「井筒」をどう読んだか(2)
私は、「井筒」をどう読んだか(4)


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by tamon1765 | 2008-03-31 21:14 | 舞台の話 | Trackback | Comments(5)

美しい動き

フィギュア・スケートは私の好きなものの一つです。
その採点には、一喜一憂するものですが、その採点が全て
正しいとは思いません。
むしろ、採点というものにそぐわない分野であると感じます。
好きな選手の高得点は素直に喜び、意外に点数の伸びない
場合は、負け惜しみながら 「スポーツの採点による優劣と美
とは必ずしも一致しない」 と唱えている訳です。

では、フィギュア・スケートを見て感じる美とは何かと言えば、
例えば、それは、指先の美しさであり、例えば、動きの連続性
であり、例えば、ブレの無さ、と言えるのではないでしょうか。
その意味で、韓国のキムヨナ選手は凄いです。
見るたびに、驚きを感じます。

この話し、ではお茶とどう繋がるか、ということになりますが、
美しいお手前を考える際に、大いにヒントになると感じます。
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by tamon1765 | 2008-03-26 23:20 | お点前 | Trackback | Comments(1)

火あいを以て

火あいを以て第一とする(墨引二)
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by tamon1765 | 2008-03-24 08:20 | 『 南方録 』 | Trackback | Comments(0)

出世間法

終にカネをはなれ、わざを忘れ、心味の無味に帰する
出世間法なり  (墨引一)
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by tamon1765 | 2008-03-23 08:15 | 『 南方録 』 | Trackback | Comments(0)

茶の湯の深味は

かへすがへす茶の湯の深味は草庵にあり(墨引一)
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by tamon1765 | 2008-03-22 08:14 | 『 南方録 』 | Trackback | Comments(0)

お茶室の坐る位置

somiさんから頂いたコメント(泡のこと)で、参考書をみつけ
たまま、ゆっくり読むことも、自ら考えることもせず、....
で、恐縮なのですが、とりあえず、その本を紹介しておきます。

中村昌生さん『茶の建築』昭和43年初版(河原書店)を開くと、
126頁からが、まさに回答です。
「普斎の茶書」(残念ながら出版されていないようですが)の図
の写真が載せられていて、客座まで示されたとても丁寧な本です。

そもそも、私は、お茶室を拝見するのは好きですが、自分では
一生作らないもの(作られないもの)と思っていることもあって、
疎いです。

いずれにせよ、掛け物を重んじ床の前は開けるべきもので、それら
に背中を向けて坐ることは本来のやり方ではないことを、私として
は実感できました。
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by tamon1765 | 2008-03-21 09:57 | お点前 | Trackback | Comments(0)

麗江、樹齢3200年の茶樹

こんな放送があるという。

日中共同制作・高嶋政伸の遥かなる雲南・秘境の旅
世界遺産・麗江樹齢3200年の茶樹を訪ねて
3月22日(土)19:00~20:55 / BS朝日
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by tamon1765 | 2008-03-21 09:29 | 雑談 | Trackback | Comments(1)

映画 「千羽鶴」から、一人の感情の重みと時間の蓄積の重みと

朝っぱらから、重たくどんよりとしたおかしな気分に
なってしまった。春分なのに。

というのも、テレビをつけると、お茶室が映っている。
登場人物は、平幹と若尾文子だ。相も変わらずキレイ。
で、つい見てしまった。
映画「千羽鶴」。川端康成原作、増村保造監督だった。
川端と言うと、私の中では浅草紅団しか思い浮かばない
程度のご縁の無い人。
一方、増村保造は最も好きだった映画監督。
この映画、初めてだが見ていると息苦しくなってくる。
この息苦しさ感が増村の持ち味で、私とピッタリ来る
処なのだろう。

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by tamon1765 | 2008-03-20 10:40 | 雑談 | Trackback | Comments(0)

頓と漸

頓と漸との引導あるがごとし (墨引一)
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by tamon1765 | 2008-03-17 22:22 | 『 南方録 』 | Trackback | Comments(0)

柄杓の持ち方、湯の汲み方

風庵さんからのお話しで、夢庵さんにも加わって頂いた話題
「柄杓の持ち方、湯の汲み方」について書きます。
(あくまで私の個人的考えですので、お間違いの無いように)

>腕で汲むのか、カラダごと上下させて汲むのがよいか、
見かけ上は、腕で汲むと思います。心構えとしては、手先では
なく、体全体で汲む気持ちで、なのでしょうが、体の上下は
無い方がむしろいいのではないかと。

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by tamon1765 | 2008-03-16 10:00 | お点前 | Trackback | Comments(0)

気ま~まな独り旅


by tamon
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