三井文庫 『森川如春 ―茶人のまなざし―』

11月30日(日)に行きました。
今回の展示の眼目は、なんと言っても十代の若さで手に
入れ愛玩したであろう光悦の 「時雨」 「乙御前」 のようです。
別に、その良さやその趣味の高さを否定するつもりは全く
無いのですが、「人それぞれ」を改めて感じました。
すべての人は違い、感性が違う、だからこそこの世はあり
得るのでしょうけど、私の感覚は違った。
そのことが私自身、面白かったです。

では、私の趣味はというと、瀬戸黒 「小原女」 です。
良いですね。
あの黒い釉薬がねっとりとかかっていて、光っている処が
なんとも魅力的です。
久しぶりに美術館で見るものを、欲しいと感じましたよ。
これまた比較しては申し訳ないのですが、一般に美術館で
見るかける楽茶碗のカラカラに見える茶碗を思うと、ああ
結構ですの心持と、水不足(お湯不足?)で呻き声を挙げて
いるように感じて、私は実は好きではないのです。
それに対して、この瀬戸黒は輝いています。
製造過程やその存在の意味合いが違うのだからその見た
目は違うのは当然だ、とお笑いめさるな。
あくまでも半可通の素朴な感情です。
この瀬戸黒は良いなあ、
両手で持ち上げたいし、口をつけたい、と感じました。

国宝 「卯花墻」
これは過去にも見ていますが、どこがそれ程すごいのか、
私にはまだそれを理解するだけの感性がないようです。
分厚い志野茶碗は、元々私とは合わない趣味です。
ところで、今回、見る方向によって、このお茶碗から受ける
感じが違うのに驚きました。
確かに上から見ても円ではなく、三角おにぎりのような形です。
このいびつな形は織部焼の影響であろうと思いました。
(とすると、この志野は織部焼出現以降の作ということになる)

それにしても、今回も最終日の駆け込み鑑賞。
どうにか成らないか、この性格(笑)。

そして、森川さん自体、名前は知っていても馴染みが
薄かった(失礼ながら中京と言うことが盲点であったと
思われます)ので、後で又目に出来る何か残る実体が
欲しかったのと、私の残り時間も少ないとの自覚から
久々に図録を買っちゃいました、2,200円也(笑)。

<20.12.5訂正> 光悦を手に入れたのは、十代でした。
 1903(M36).12.16 :16歳 「時雨」入手
 1906(M39)      :19歳 「乙御前」入手

<24.10.29>一部書き入れ
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Tracked from 庭は夏の日ざかり at 2008-12-18 15:23
タイトル : 茶人のまなざし 森川如春庵の世界@名古屋市博物館
森川如春庵、って、ご存知ですか。 本名・森川勘一郎(1887~1980)は、尾張一宮の大地主。中京を代表する数寄者で、生涯3,000回を超す茶事を催したとされる大茶人、また昭和を代表する古美術蒐集家らしい。 お茶の世界の大巨匠でしょうか。僕は寡聞にして存じ上げませんでした。 彼のコレクションは昭和40年代に一括して名古屋城に寄贈されましたが、その際、「国宝や重文の指定を受けず、そのための調査もしない」「門外不出」など異例の条件を付けられたため、40年間にわたって非公開となっていました。それが...... more
Tracked from ディオニュソスの小部屋 at 2008-12-20 14:40
タイトル : 光悦作「時雨」「乙御前」、国宝「卯花墻」 −茶人のまなざ..
 ごめん。想像以上にすごかった…。  メインの本阿弥光悦作の黒楽茶碗「時雨」、赤楽茶碗「乙御前」、どちらも非常に個性的でやっぱり良い。時雨は黒楽のくせにやたら薄作りで割と端正なのが渋いし、乙御前ぎ..... more
Commented by Tak at 2008-12-07 10:57 x
こんにちは。
TBありがとうございました。

拙ブログとエキサイトの関係が悪いらしく
こちらからTBお送りするとエラーが出てしまいます。
申し訳ございません。
これに懲りずまたTB送って下さい!
Commented by tamon1765 at 2008-12-13 09:15
Takさん こんにちは
色々な展覧会に行かれてすごい行動力ですね。
私は今では、洋物は殆どパス状態です。
油絵や西洋神話、キリスト教関係に、すごい疲れを
感じてしまうのですね。
もう歳です(苦笑)
というわけで、勢い、和ものや、漢字文化圏、神道、
仏教関係になってしまっています。
広く見られる方の視点を興味深く思いますので、
又そちらへも寄らせてください。
Commented by Sonnenfleck at 2008-12-18 15:28
TBいただきましてありがとうございました。引越のためにインターネットがなかなかつながらず、お返事が遅れました。
所有したい、口をつけたいという気持ち、私もまったく同じように感じたので驚いています。茶器の世界は難しくてなかなか近寄れずにいましたが、この展覧会以降は「啓けた」ような心持ちでいます。
「小原女」よかったですね。名古屋では最後のほうに展示されていましたが、よく黒々とした艶やかさをよく覚えています。
by tamon1765 | 2008-12-02 20:37 | お道具とお茶室 | Trackback(2) | Comments(3)

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