我慢の人・鈍翁
2008年 11月 27日
数日弊蔵へ預り買○伝ニ而
右之候へか老境に入りて道楽も
程あらむと涙を飲みて
暫し辛抱致候
先日訪れた、畠山記念館の展示物のひとつ、
益田鈍翁による即翁宛の自筆の手紙の一節です。
あの鈍翁が「涙を飲んで辛抱する」と言って
いるのが、おかしいです。
あんな大金持ちが? と庶民はつい思って
しまいますが、金持ちには金持ちの苦労がある
らしい、ということですね。
辛抱だと念じている鈍翁を思い浮かべると、
なにやらおかしいと共に、親近感を感じます。
ちなみに、以前、熊倉功夫先生の講演で、
昭和12年の税制改革で、サラリーマン社長の
収入が激減し、近代数寄者の文化が変化を
余儀なくされたというものがありました。
鈍翁、益田家はまさにその典型ですね。
残念ながら、美術館にする前にそのコレク
ションは散逸してしまったようです。
右之候へか老境に入りて道楽も
程あらむと涙を飲みて
暫し辛抱致候
先日訪れた、畠山記念館の展示物のひとつ、
益田鈍翁による即翁宛の自筆の手紙の一節です。
あの鈍翁が「涙を飲んで辛抱する」と言って
いるのが、おかしいです。
あんな大金持ちが? と庶民はつい思って
しまいますが、金持ちには金持ちの苦労がある
らしい、ということですね。
辛抱だと念じている鈍翁を思い浮かべると、
なにやらおかしいと共に、親近感を感じます。
ちなみに、以前、熊倉功夫先生の講演で、
昭和12年の税制改革で、サラリーマン社長の
収入が激減し、近代数寄者の文化が変化を
余儀なくされたというものがありました。
鈍翁、益田家はまさにその典型ですね。
残念ながら、美術館にする前にそのコレク
ションは散逸してしまったようです。
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たろう
at 2008-11-28 15:27
x
僕も会場で読み、この部分に関心を覚えました。
鈍翁が涙を呑んだ真の理由は判りませんが。
程を知る
とか
分をわきまえる
とか
慎む
とか、そういうことの出来る人は美しい、と思います。
ある種のモノを得る時には、自分にその資格があるのか、を自問しなくてはいけません。
長屋の娘もヴュトンのバッグ、なんてのは、笑われなければいけませんね。
金持ちでも貧乏人でも同じこと。
茶人たるもの、そうしたことを学びたいものです。
鈍翁が涙を呑んだ真の理由は判りませんが。
程を知る
とか
分をわきまえる
とか
慎む
とか、そういうことの出来る人は美しい、と思います。
ある種のモノを得る時には、自分にその資格があるのか、を自問しなくてはいけません。
長屋の娘もヴュトンのバッグ、なんてのは、笑われなければいけませんね。
金持ちでも貧乏人でも同じこと。
茶人たるもの、そうしたことを学びたいものです。
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at 2008-12-05 08:43
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
はじめまして。当方の記事をTBありがとうございました。
お茶のことはあまり知らないにもかかわらず、惹かれております。
興味深い記事を楽しませて頂きます。
鈍翁氏の懐の深さ持ち合わせたは、今いるのでしょうかと、
思ったりもします。日本美術の究極がお茶だろうと思います。
お茶のことはあまり知らないにもかかわらず、惹かれております。
興味深い記事を楽しませて頂きます。
鈍翁氏の懐の深さ持ち合わせたは、今いるのでしょうかと、
思ったりもします。日本美術の究極がお茶だろうと思います。
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tamon1765 at 2008-12-06 11:09
あべまつさん こんにちは コメントありがとうございます。
>鈍翁氏の懐の深さ持ち合わせた方は、今いるのでしょうか
どうなのでしょうねえ、いると信じたいですし、お会いしたいです。
>日本美術の究極がお茶だろうと思います。
いやあー、お茶ってそれ程凄いものなんですかね?
私は好きだから、お茶を楽しみああだこうだ言っていますが、
日本美術はそれぞれの分野のそれぞれが究極なんだと思います。
それほどお茶を持ち上げることないと、私は思うんですがね。
(一部補足)
>鈍翁氏の懐の深さ持ち合わせた方は、今いるのでしょうか
どうなのでしょうねえ、いると信じたいですし、お会いしたいです。
>日本美術の究極がお茶だろうと思います。
いやあー、お茶ってそれ程凄いものなんですかね?
私は好きだから、お茶を楽しみああだこうだ言っていますが、
日本美術はそれぞれの分野のそれぞれが究極なんだと思います。
それほどお茶を持ち上げることないと、私は思うんですがね。
(一部補足)
by tamon1765
| 2008-11-27 12:42
| 明治期以降の茶人
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Comments(4)