茶筅を振るのは15回

末宗廣「お茶のたて方のみ方」を眺めていたら、
思わず背筋を伸ばしたくなる一節にぶつかった。

一体茶を点るに当り茶筅を幾回位振れば服加減の
よい茶が点つかとよく初心の者より聞かれる。
それは初心の者と熟練した者とでは同じ様には
行かぬが凡そ十四五回位で点つ様練習すればよい。


この14或いは15回という、数字を明示している
ところが凄い。
実は、私も薄茶を丁寧に点てているとよく先生に
「もういいですよ」と言われたものだ。
実は、丁寧に点てていると思っているのは自分だけで、
点ち過ぎて「茶の気」が失われることをしており、
その実丁寧でも何でもないということだったのだ。
昨夜、点てた時に数えてみたら、40回程度だった。
(ニッコリ……、この40と15の差はどう
考えればよいのか、今後の課題である)

この本には、続けて、こんなことが書かれている。
・茶が点つ事と、泡の立つ事を混同している人が
 往々見受けられる、
・宗旦さんは、さらさらと湯を注ぎいれ、それで茶が
 点てば茶筅を用いなかった、という。

この宗旦さんの話はビックリだ。出典を知りたいと思う。
昨日、茶筌が茶の湯のポイントであると書いたばかり
なので、私としては、チト困る話である。

なお、「お茶のたて方のみ方」は、昭和22年3月に
晃文社から発行。
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Commented by 一寸庵 at 2008-11-26 22:02 x
宗旦さんの話しは、陸安集の「便蒙主方 一 第十八 茶点様の事」にも以下のように掲載されています。

「宗旦は、薄茶点る時に、さらさらと湯を入れ、茶のよく分かりたる時は、茶筅用いず呑まれしとなり。」と。

僕も十四五回位を目指して茶が点つよう精進したいと思います。
Commented by tamon1765 at 2008-11-26 23:53
一寸庵さん こんばんは お久しぶりです。
早速のご教授、ありがとうございます。
陸安集は公開されたと書かれていますが、出版も
されていますか?
私のようなものが目にする手立てはありますか?

それにしても、茶筌を用いずに、湯と茶が上手く
混ざるなんて事が可能なのでしょうか? 
今日、私もやってみましたが、諸条件が整わない
と、おそらく難しいなあと言うのが実感です。
そうすると、只でさえ昔のお茶は今ほど洗練され
ていないはずですから、宗旦さんは、実は私が飲む
ものより、味覚的には拙いものを飲んでいたのか
なあ、といらぬ想像をしてしまいました。

今日は茶筌を振るのは15回で、と思いながら、
つい38回振ってしまいました。
私、修行が足りません。
Commented by 風庵亭主 at 2008-11-27 09:07 x
15回なんて無理ですよ!!!! 特に、裏千家の人間には・・・・
大日本茶道学会では、15回とか21回とか茶筌を振る回数が決まっていると聞いたことがありますが。

ご指摘の宗旦の点て方は、献茶での点て方を想像してしまいました。

P.S.
「茶筌」 辞書登録済み(^_^)v
Commented by 一寸庵 at 2008-11-27 12:47 x
陸安集は国立国会図書館に現代語訳版が所蔵されておりまして、たしか複写も可能だったと思います。

諸条件が整うのは難しいですよね。うちの流儀では今は細かく定めていませんが、以前は「茶をわける」といって濃茶でも粘つくように練らなかったようです。
Commented by tamon1765 at 2008-11-27 20:06
宗旦さんは、薄くお茶をたてていたという記録があります。
『 江岑夏書 』をご覧いただけますと幸いです。

http://teabowl.exblog.jp/6262388/
http://teabowl.exblog.jp/6329087

一寸庵さんのお流儀は、宗旦さん直門ですから、おそらく、
その教えが守られていたというわけですね。
Commented by たろう at 2008-11-28 15:17 x
>茶が点つ事と、泡の立つ事を混同している人が往々見受けられる

泡立て具合・薄茶の様子・味の好みは、流儀や時代の違い等によっていろいろありましょうけれど。

「茶が点つ」とはどういうことか?

つまりはそこが肝要ですね。

これだ!と思える一服の茶を点てたい、と思います。
Commented by tamon1765 at 2008-11-29 08:54
風庵亭主さん エヘヘ、私は今、15回で上手く
点つかどうか、毎日挑戦です。

Commented by tamon1765 at 2008-11-29 09:21
たろうさん、こんにちは
面白いテーマをありがとうございます。
今まで、如何に美味しいお茶を点てるか?
美味しいお茶とはどういうものを言うか?
という視点が強く、
>「茶が点つ」とはどういうことか?
という設問を私はしてなかったように思います。
Commented by tamon1765 at 2008-11-29 09:39
風庵亭主さん
今思い出して、大日本茶道学会の教則本を開いてみました。
「茶筌を振る回数」は出ていませんでした。
『副読本 薄茶の点前 炉編』田中仙堂、昭和63年

この仙堂さん、頭の良い方といつも感じますが、
この本は理路整然と書かれているので、とても面白い。
但し、他所様のご流儀であり、身についても困るので
余り開かないようにしていた本でした。
他の教則本に「振る回数」が出ていないか、今度、
立ち読みに行ってみましょう。楽しみです。

あ、それと、勘違いでしょう、おそらく「献茶」
ではなく「供茶」ですかね。
Commented by たろう at 2008-11-29 10:40 x
『茶を学ぶ人のために』 田中 仙翁、小学館、1988年

…の中に、茶筌を振る回数についても触れてあったと思います。
茶碗の中の茶の様子についての図、なんてのもも載っていたかと。

ご参考まで。
Commented by たろう at 2008-11-29 10:41 x
>如何に美味しいお茶を点てるか?
>美味しいお茶とはどういうものを言うか?

それで十分かと思います。

あえて言えば、

「茶が点つ」というのは、お茶の一番いい状態が生じる瞬間

のことかなあ…。

茶筅を振りすぎれば、その瞬間を逃すのは、当たり前のことですが。
回数だけにこだわるのもまた否。
Commented by たろう at 2008-11-29 10:41 x
僕の好みで言えば。

お茶の香りが際立って
苦味と甘みがバランスよくて(注いでから口にするまでの湯音の変化が決め手)
熱過ぎず、ぬるくなく
湯の中で抹茶の粉末が動いていて
湯と茶と空気(泡、僕の属する流派ではきめ細かく泡立てます)とが溶け合っている

そんなのが、美味しい薄茶、即ち「茶が点っている」状態でしょうか?

そんな状態を、出来れば、あまり茶筅を振らずに生み出せればいいなあ。

特に、お茶の美味しさを最大限引き出す、ということについては、僕は、流儀に囚われずにいきたいと思っています。

自分の後学のために書いてみました。
Commented by 風庵亭主 at 2008-11-30 23:55 x
そうそう、供茶です。
献茶ではお家元になってしまいます(^^;)

ところで、茶碗によっても茶の点ち方は違うそうですよ。
表面のざらざらした伊羅保、ツルツルの京焼き、比較的底の平らな楽や志野など・・・・・・・・つまり、茶筌の先の振動や湯の対流が攪拌作用に影響するようです。

15回に日々挑戦ですか!!

がんばってください!

なにか、発見があったら聞かせてください。

あと、あまり迷い込みませんように。
Commented by たろう at 2008-12-01 10:06 x
↑風庵亭主さんの書き込みでも触れられていますが

>茶筌の先の振動

って、見逃してはいけませんね。

“私が腕・手で茶筅をふる”

のではなく

“茶筅の穂先一本いっぽんに振るえてもらう”

こと。

その辺に「茶を点てる」・「茶が立つ」秘密があるように感じています。

そうなると

>茶碗表面の質や形

も当然影響しますね。

発見がございましたら、是非、教えて下さい。
Commented by 夢庵 at 2008-12-01 10:20 x
15回に挑戦されているとのことですが、私は15回ではとても自信が
ございません。
昨日数えてみましたが、やはり20回以上は・・・・・
15回くらいでもいいのかもしれませんが、これまでは30回近かったかも
しれません。
暖かいおいしいお茶を差し上げるということは大切ですから、いつまでも
と長い時間をかけることはないですがね。
Commented by tamon1765 at 2008-12-03 00:40
たろうさん
ありがとうございます。
『茶を学ぶ人のために』を気にしてみます。
この学会を、私ははつい好意的に見てしまいますね。
失礼ながら、私の方向性と合っている気がします、実は。
仙樵さんの全集も重みのあるものと感じます。
「茶碗の中の茶の様子についての図」も見たいです。

この20年くらいでしょうか、大学教育で言われだしている
のが、「問題発見能力」。優等生の指示待ち人間を再生産しても
未来は無いと教育の世界がやっと気付いたのでしょう。
似たような問題設定でも、言葉の違いにより発展性が違うよう
に私は思っています。
よって、設問の違いは、私にとって大きな意味があるのです。
ありがとうございました。
Commented by tamon1765 at 2008-12-04 12:55
風庵亭主さん、たろうさん
仰るとおりで、茶碗内側(特に、茶だまり)の肌合いは大いに
影響大ですね。今のところは、つるつるのお茶碗で試してみています。
何か進展したらご報告したいです。
Commented by tamon1765 at 2008-12-04 13:00
夢庵さん こんにちは
謙虚な夢庵さんのお言葉ですね。私は、必ず直前にお茶を
漉すので、15回でもダマは出来ません。
これはこれで呑めます。泡はまだ立たないですけど。
私の場合、泡が立つのが22,23回です、現段階では。
Commented by 夢庵 at 2008-12-05 15:01 x
堀内宗心宗匠の卒寿記念「歩々清風」を読んでいます。
その中に濃茶の点て方に関して科学的な考察が書かれています。
茶の粒子と水、空気の結びつき方によって、どういうお茶になるの
かということです。
茶の粒子に水が均一に周囲を包むといい(?)というように・・・
宗心宗匠らしい科学の目です。
Commented by tamon1765 at 2008-12-06 11:41
夢庵さん 「歩々清風」の紹介、ありがとうございます。
私は新しいことに疎いので、大切な御本「歩々清風」に関して
知らないというか、以前もご紹介頂きましたか? 忘れたと言うか、
お恥ずかしい状態です。
今日、ノーベル賞授賞式に科学者がストックホルム入りのニュースが
ありましたが、宗心宗匠もお兄さんの他次郎氏が若くして亡くなら
なければ、今は京大名誉教授でノーベル賞取っていたかも、などと
勝手な想像をしてしまいました。
明日、図書館にリクエストしてみます。
by tamon1765 | 2008-11-26 20:09 | お点前 | Trackback | Comments(20)

気ま~まな独り旅


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