後西天皇の宸作茶杓


眩いばかり美しい茶杓、そして筒。もう言うべき言葉がない。
それが、
後西天皇のご宸作のお茶杓だ。

以前、もとじさん(銀座の呉服屋さん)で、陽明文庫展があり、
その時に、家熈さんの茶杓箪笥を目にすることが出来た。
夢のような時間だった。
その後、東博での「冷泉家の名宝展」でも展示されたであろう
から、目にされた方も多いと思う(諸事情のため私は行かず)。

もとじさんでは、陽明文庫文庫長の名和修さんともいろいろお話し
出来た。
そこで、奇跡ともいえる自然の造形を実際に目にして、疑問が
むくむくと沸いてきたそのことを尋ねてみた。
私 「後西天皇の宸作は、茶杓も素晴らしいけど、筒が素晴らしい。
これは、西山松之助先生によると、自然の造形といいますが、
実際に、蔓がこのように綺麗に巻きつくものなんでしょうか。」
すると、名和氏 「あなたはどう思われますか?」
と逆に質問されてしまった。
私 「人が削ったように見えますが….」
名和氏 「そうかもしれませんねえ」とニコニコしているだけ。

それ以前は自然の造形とばかり思い込んでいたが、本物を拝見して、
人間の手が加えられていると感じた。
もちろん蔓も絡まっていただろう、しかしこれ程均等となると難しい。

ところで、西山先生のご本を拝見すると、私の誤読と思い込みだった
ことがわかる。(「茶杓百選」)
筒と茶杓の造形が天下一品
といい、
おそらく藤蔓に巻かれた竹が枯死して胡麻竹になったのを、
造形したものではないかと思われるが、見れば見るほど前代未聞
の傑作で、全く手垢がついていない清らかさに打たれる

と述べられている。
つまり、どこにも、「人の手の加えられていない、自然のみの造形」
とは書いていない。

なお、最終日ということもあって、
名和氏「今日はこれからこれ(茶杓箪笥)を持って新幹線で帰ります。
気を使いますよ。人に任せるわけにはいきませんから。」、と。
それはそう、天下の宝、人類の宝ですからね。
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by tamon1765 | 2008-10-04 22:56 | 茶杓 | Trackback | Comments(0)

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