茶室と音楽


お茶室のなかでは、音は松風のみ。
あとは、障子に隔てられた外の風の音、木々の揺れる音、
雨が板の庇を叩く音。。。。
あるいは、庭の獅子脅しの音。
あるいは、市中ならば物売りの声。
それらで季節や自然を感じるものなのであろう。
余所事浄瑠璃が聞こえるならば、それはそれでいい。
しかし、みづから音楽をかけることは無い。
基本はそれがいいと思う。

風庵さんのお話しで、
竹林の中で鶯の囀りを聞きながらのお茶会と伺って、
標題について考えてみた。
お茶にはどんな音楽があうのかしら、と。

ところで、お茶室に興味のある方は、書院の琵琶台という
ものをご存知と思う。
名前のとおり、琵琶を飾る台だ。
そして、宗旦さんが琵琶の名手で、また、その四天王の
間でも琵琶が流行っていたという。
(確か井口海仙氏の本あたりだったと思うが、その根拠
 は今後、要調査だ)
勿論、そこから、お茶人の弾く楽器は琵琶などという短絡
は戒めなければいけないと思うが、興味は覚える。
琵琶といえば、私には馴染みのない楽器であり、昔の
お茶人の嗜好の広がりや未知の世界を感じさせる。
もっともっと、昔の茶人やお茶を、全体で知りたいと思う。
宗旦さんはこんな話だったと思う。
訪問の約束をしていた普斎が遅くなり、待ちわびた宗旦
さんがお茶室でひとり、琵琶を奏でていた。。。。。

次に、お茶会やお茶事で音楽はありか、という問題。
春の海をテープで流すような大寄せのお茶会は論外として、
やはり音楽の鳴っているお茶会は、私には考えづらい。
多くの音楽を試すことなく断定するのは、一種の思考停止
状態のような気がして好ましくないのかもしれないが、
私には、結構という気がする。

一方、音楽の側に視点をずらすと、茶音頭という楽しい曲が
この世にはある。この一曲とお薄のお点前一回が、丁度
一致するという、というのだ。
私の中では、茶音頭といえば、二代目花柳寿美さんとセットだ。
お茶よりも踊りを見ているほうがずっといい。
こうしてみると、音楽に合うのはやっぱり、踊りかしら。
[PR]
トラックバックURL : http://teabowl.exblog.jp/tb/8334727
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by 夢庵 at 2008-07-26 15:58 x
私も音楽とお茶は一緒にしたくないですね。
お茶は「音」も大切な要素ですよね。
特に茶事では。
亭主の迎えつけでの蹲の水の音や中立ちの銅鑼や換鐘
そしておっしゃるとおり「松風」
Commented by tamon1765 at 2008-07-27 01:29
夢庵さん お茶事の際の、襖に隔てて感じとろうと
するお客様の一々の動作。その緊張感が堪りませんね。
静粛な水屋、声を潜めて話をし、互いに目で合図。
どうもやっぱり、音楽が流れるって雰囲気じゃない
ですね。
そのうちにそんな緊張感も解けちゃって、騒がしく
なってしまうのですけど。。。。。(苦笑)
Commented by うちわかえで at 2008-08-05 14:29 x
おじゃまいたします。
私はまだまだひよっこなのですが、やはりお茶は静かな方が良いです。
今あれば蝉の声など自然の音が身体に入ってくるような…
お茶会に行って水屋の声が聞こえるのは少しがっかりしたりします。そして自分も気を付けなければと。心が集中していれば目で合図しただけでわかりますもんね。 精進致しますm(__)m
Commented by tamon1765 at 2008-08-06 07:08
うちわかえでさん おはようございます。
丁度、沈黙の美しさなることばを知ったのですが、
仰るとおり、静かなお茶がいいですね。
さて、お能でも、えらい賑やかな鏡の間があって、
こうなると、この流派は一体どうなっているのかと
不愉快に感じてしまいます。
また、届いた同門を拝見しますと、群馬大会の
記事がありなんだか親しみを覚えます。私は
参加したこともありませんが、羨ましいことです。
Commented by うちわかえで at 2008-08-08 15:11 x
11月には福岡大会がございますがいかがですか?
私の住む田舎県は福岡便の存続の危機ですので行けるうちに行きたいのですが、なにせ費用もかかりますし…
お稽古事はお金が掛かって大変です。ですが必ず教授者になって日本の文化、しきたりを子や孫達に伝えたいです。
Commented by tamon1765 at 2008-08-09 12:33
うちわかえでさん こんにちは
福岡大会、お声をかけて頂きありがとうございます。
でも、エヘヘ…….. 笑うしかないです。
最下層の国民生活を送っている者としては、
やっぱり笑うしかないですね。
大寄せもお茶も苦手とするところなので……
また楽しいレポートを見せてください。
Commented by 悠月 at 2008-08-11 01:00 x
こんにちは!忙しくしていて久し振りに伺いました。
お茶と音楽ですね。
私の今は亡き師は夏に遊びの茶会を半日半夜、冷水点てで行っていました。ある年に平家琵琶と今で言うコラボをしましたが、静かな夜に庭に灯るろうそくの灯、手燭の灯、虫の音、畳を擦る足袋の音、動作が移る毎の帯の軋み、そして琵琶の音色と語り(思うほど邪魔なものではなく)、それは幻想的な世界でした。その時のお点前をさせていただいたのですがその時の場の気は今でも忘れられません。
勿論、この例は浴衣茶会というお遊びの会での趣向ではありますが・・・たまにはよいものですよ。
Commented by tamon1765 at 2008-08-12 00:38
悠月さん ありがとうございます!
実はこういう書き込みを待っておりました。
私は散々書いてきたとおりですが、
では合うとしたらどんなものかな、実際に
それで考えてみたい、と思うわけです。
もし曲名など、詳しくお分かりでしたら教えて
頂きたいなあ、と思います。
語りと仰ってますから、勿論純粋音楽ではない
わけで、平家物語のどの部分だったのでしょう。
お茶会の道具組みとの関連といった趣向もあった
のでしょうか。
興味が湧きます。
お忙しいとのこと、暑いですがどうぞご自愛下さい。
by tamon1765 | 2008-07-25 12:35 | 雑談 | Trackback | Comments(8)

気ま~まな独り旅


by tamon
画像一覧