一期一会


風庵亭主さんから頂いたコメント
> よく茶道でいわれる「一期一会」の心とは、
> いったい誰が言い始めたのだろうか?
に反応して書きます。
但し、目新しいことは何も言っていません。

よく聞くのは、この言葉は、『山上宗二記』にあるが、実際
は井伊直弼『茶湯一会集』で広まった言葉である、という
言い方です。

小学館日本国語大辞典でも、出典は『山上宗二記』とし、
例文として直弼が引用されているのみでした。この辞書
で言っているのだから、おそらく、宗二が初出なのでしょう。
とすると、この気骨の人宗二の言語化能力は凄いなあ、
ということになります。

常の茶湯なりとも、路地へ入るより出るまで、一期に一度の
会のやうに、亭主を敬い畏むべし。世間の雑談無用なり
(茶湯者覚悟十体のあとの又十体)


で、四文字熟語になってないですね。
とすると、直弼はコピーライター的センスもあった、などと
下らないことをつい考えてしまいましたが、この二例以外の
用例を今後、探してみることとしましょう。

> どうしても、利休や宗旦の目指した「わびさび」と
> この「一期一会」の言葉が、小乗仏教と大乗仏教の
> 違いのような違う次元のものに感じてならないのです。

この見方は面白いですね。
但し、わびさびも唯我独尊ではなく、他との関係性の中で
生じることですから、一概に小乗と断ずることは無いでしょう。
そして、利休の信奉者である宗二から出た考えとすると、
当然利休さんの中にその萌芽があり、「わびさび」も「一期一会」
もある一つのことを違った視点から見て言語化したものと
いえなくないようにも思えます。
[PR]
トラックバックURL : http://teabowl.exblog.jp/tb/7002010
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by 風庵亭主 at 2007-12-27 01:13 x
私の未熟な疑問に呼応していただき、恐縮です。

「一期一会」の軸を拝見するたびに何か引っかかりを感じます。
なるほど、山上宗二記「一期に一度の会のやうに、亭主を敬い畏むべし。」にその言葉を見ることができましたね。

実は、以前 野沢の臨済宗龍雲寺に坐禅にいったことがあるのですが、山門横の石に「一期一会」の字が書かれていました。
禅宗の僧侶の書く茶掛にもよく見られるこの「一期一会」、私もちょっと調べてみます。
by tamon1765 | 2007-12-26 23:35 | ことば | Trackback | Comments(1)

気ま~まな独り旅


by tamon
画像一覧