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宗易は秀吉公の御師にして

12 宗易は秀吉公の御師にして、しかもその才智、世にすくれたる人なれは、天下おしなへ、此下智をまなはすと云事なし、後は利休居士と申せし、さる程に、
昔の名物とも、皆おしこみすたり、茶湯あらたまり、昔の**暖炉囲炉裏
を四寸になをし、



ふち一寸一分、土段一寸一分、土段の内九寸六分にして、釜は九寸の谷と定められし、この時、有馬の湯本にありし阿弥陀堂の釜をもとめて、その釜の写し、世にあみた堂と号してはやれり、くさり自在もすたり、皆五徳すへとなり、茶具、今焼茶碗、茶入に棗大中小有て、清甫と云ぬしせり、当地林小路与次といふぬしは中次のうす茶入て天下一たり、墨跡に古渓和尚、則、利休の参徒也、掛物ははひろきは富貴也とて、一尺二三寸有、大文字も二行とあれは、みくたして又みあけあししとて、一くたり物はやれり、表具もひかりかかやくはたふときとて、皆紙表具、或はほけんと云物にてする也、万事手かるく、さひたるを本とせらるる也、世間のわびに心をつけ、又、道具もたても、遍く茶湯
のなるへき事をしめして、道におもむかせんためとも云也、其外、葉茶壷の口***覆い、昔はすみきらすして、口の緒も長きを、利休すみ丸く、口の緒短くせり、又、茶入袋の緒も、長緒にして、から糸のくれない成しを、今有ることく、緒短く、うちとめ一つにねりくり糸にせられし也、茶弁当と云は、是も利休始ての作也、其時は、桐にてすみ丸めん、地さひなしに、うわぬりくろく木目みる様にして、ふたのおほひをうすしふの紙にてして、書付をかたかなに、旅の茶の具とありしなり
by tamon1765 | 2004-08-12 19:57 | 『 長闇堂記 』 | Trackback | Comments(0)

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