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数奇の初り、いつれの代に起ると云事を知す

8 数奇の初り、いつれの代に起ると云事を知す、道しれる人々に尋ねれとも、さたかならす、おもんみるに、凡、東山殿より起るとみへたり、東山殿といふは慈照院殿の御事也、将軍の時は義政公と申奉る、位を御子に譲給ひて、東山に隠居し給ひて、年久御慰にてたのしみ給ふと見えたり、珠光も此時の人とみへし、文明年中にあたれり、一休和尚・東山殿御物すきたくみにして、天下の名物おおくあつまれる由也、つくもかみと云茄子の茶入も、此公の御物也、御掛物あまた御用意有て、七百幅有と伝えたり、能・芸・相の三人の童朋、掛物の外題今にあり、三幅一対・五幅一対、大小のあるに、天井まわりのふちの下に溝をとをし、折釘ありくようにしこませ、大小の書軸の用にたて給ひしと也、珠光は南都の人にして、眉間寺の辺にやしき有といへり、処をさたかにしる人なし
by tamon1765 | 2004-08-08 19:52 | 『 長闇堂記 』 | Trackback | Comments(0)

お茶、その他についての、極く私的なブログ


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