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秘伝とは何か

相伝についてのおかしな話しで考えさせられたが、

つまりは、秘伝とは何か?ということになると思う。

今、相伝ものを秘伝という言葉に置き換えたが、

伝えるべき人(相伝者)に伝え、それ以外には明かさ

ないという意味で、同じとしてよいだろう。

さて、弘法大師は、顕密を論ずる中で、次のように

仰っている。


衆生は無明妄想をもつて本性の真覚を覆蔵するが故に

衆生の自秘といふ。応化の説法は機に逗つて薬を施す。

言は虚しからざるが故に。このゆゑに他受用身は内證を

秘してその境を説きたまはず。則ち等覚も希夷し、

十地も離絶せり。これを如来秘密と名く。


つまり、「衆生の自秘」「如来秘密」の二種類有り、

松長有慶氏はこれを明快に解説された。
以下は、
氏による。

「如来秘密」とは、相手がまだその段階にまで達して

いないので、今の段階に教えるとかえって相手のため

にならない。そのために秘密にしておく。例として、

小学生に体操のウルトラCの技を教えないで秘密に

しておくこと。

「衆生の自秘」とは、既に全てのことは公開されている

のに、受け取る側がそのレベルに達していないがために

読み取れない。それで、結果的に秘密となっている。


私はこれで、何故、相伝が必要なのかが分かり、スッ
キリした。

つまり、相伝とは、相手の能力に応じて1対1で伝授

すべきものであり、相手の現段階の状態を知らぬどこ
ろか、
どんな人間かも分からぬ関係の中で行うやり取り
(ウェブ
上での質問を今、私は言っている)は、およ
そ意味が
無い。



Commented at 2015-08-15 06:57
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by tamon1765 | 2015-08-15 05:51 | お点前 | Trackback | Comments(1)

お茶、その他についての、極く私的なブログ


by tamon