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アン・ヘリングさん

「もう本を買うまい。勿論、経済的理由、空間的理由、時間
的理由で。」と心に誓いながら、この季節、夏の古本市の案内
として、カタログが送られてくる。
思わず、ラインマーカを手に持って、開いて生唾を飲み込む
という構図である。
行きたいけど行ったら最後、余計なもの買っちゃうからなあ、
と我慢、我慢。

ぼんやり考えていたら、昨年、京王デパートの古本市で
アン・ヘリングさんをお見かけしたことを思い出した。

アン・ヘリングさんは、起こし絵の収集家・研究家。たしか、
法政大学の先生をやられていた。
おそらくもっと広い分野の肩書きをお持ちなのだろうが。

思い起こせば、20年以上も前、渋谷の「たばこと塩の博物館」
でへリング氏所有の起こし絵展があった。
へリングという方の存在自体、そのとき始めて知った程度だ。
私はこういうものが大好きなので、ワクワクしながら見て回った。
ところが、菅原の賀の祝の場面の説明書きが違っている。
その場合、普段、博物館では受付に間違いを指摘して帰るのだが、
係りの人とはフロアも違うし、ものを前でないと煩雑で伝わり
にくいので何も伝えずに帰った。
そのことはちょっと気になっていた。

そのすぐ後、たまたま、どこぞの美術館での展示の中に、
起こし絵が2、3展示されていた。
そこに外人のおばちゃん(その時点でも、お婆ちゃんぽい人)
が熱心に見ておられた。
顔は知る由もないが、直感で、へリングさんと感じ、
「あのー」と話しかけ、渋谷の展示の賀の祝のことも伝えた。
あの頃は私も若かったのだろう、今では出来ないことだ。
出会いはそれだけ。はるか昔のこと。

それが、昨年京王デパートの古本市で、お見かけしたのだ。
一瞬、ンー?どなただっけ?
と思いながら。
この方は、確かにアン・ヘリングさん。
いろいろ買い占められてますねえ。
お声をおかけしようかと思ったが、決心がつかなかった、
私も寄る年波に負けた形といった趣。
Commented by Dr.アビイ at 2010-02-10 22:15 x
初めまして
さっきまで、今日初日の池袋西武古書市会場で、9時閉店時最後の客同士として知り合った方を、帰り道までご案内する形になりました。ご名刺を頂戴したら、アン・ヘリング先生その人でした!とてもチャーミングで綺麗な美人さんでした。検索で来ました。貴重な日記ありがとうございます。
Commented by tamon1765 at 2010-02-13 18:56
Dr.アビイさん お越し頂きありがとうございます。
アン・ヘリング先生ご健在とのこと、とてもうれしく思います。
私も今度お会いしたら、是非お声をかけることにしようと思います。
Commented by kukkakakku at 2011-10-13 15:26 x
初めまして。

アン・ヘリングさんのお名前のアンは、eがついて、Anneだったか、つかないAnnだったか、調べているうちに、こちらのブログにたどり着きました。

垣根ごしにでも、そっと覗かせていただくだけでも、嬉しい記事の数々。

まるで、玉石のようなお言葉に溢れて。

お邪魔でないよう、そおっと、そっと、通りかからせて下さい。

アン・ヘリングさんには、私も、お目にかかった事がありまして、ハンプティー・ダンプティ―の本には、サインをいただいてあり、私の宝物です。

お会いしたのは、10年以上前のその時きりですが、美しくて何よりチャーミングな女性で、とても印象的でした。

また、このようなつながりで、ご健在でいらっしゃる事を知る事が出来まして、本当に嬉しく思いました。

有難うございました。
by tamon1765 | 2009-08-02 05:47 | | Trackback | Comments(3)

お茶、その他についての、極く私的なブログ


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